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2024.11.27 Wed
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2010.01.26 Tue
なんかもう何でも屋パロ妄想が止まらないので書きました。←

文下手なんですが、しかし漫画にするには長いのよね…(´・ω・`)

普と西です。



がたん、がたん、

ぎしぎしと軋む音を聞きながら、床下の振動に顔を歪める。藁の寝心地とおひさまの匂いは極上だけれども、如何せん、この局地的大地震は頂けない。くあ、眠りにつくことも出来ない脳が、退屈を訴えて呼気を吐いた。

ひゅ、と少し力を込めて、隣に積み上げた小石を遠くへ投げる。



「…つーまんねー……」



がたん、がたん、

牛と楽しそうに対話をしてた奴が、ん、と振り向いた気がした。







『ばーさーかーこんとろーる』







「なんや、どうかしたんか?」

「いやなんも。…いや嘘だ暇だ」

「そうかぁ?いいやんこの大自然。滅多に味わえへんし」

「フランシスの家も十分大自然だろ…」


んーっ。
牛車(ていうのかこれ荷車?)を操っていた手綱を放り出し、目の前の方言野郎は深呼吸をする。あぶねーだろちゃんと前向けよ。言っても意味のないことだと理解していたけれど、一応声をかけた。

かけた後に最後のひとつ、小石をポイ、どごっ。…暇潰しがなくなった。



「だいじょうぶやって、対向車なんておれへんし」



快活な笑いが眩しい。陽射しが一層強くなった気がするのは気のせいじゃないだろう。随分陽が高くなった。

がたん、がたん、

上下左右に床が揺れ動く。その度に、積み重ねた藁の隙間で屈折した光が顔にぶつかる。ちかちか。
…いたい。



「…腹へった」

「ああもうお昼やなぁ…着いたらおもてなしとか無いんやろか」



色黒方言野郎も腹が減っているらしい。微かにだが腹が空腹を訴える音が聞こえたのは、気のせいじゃないだろう。

がたん、がたん、

ちかちかちかちか。



「………なぁこれ、一本くらい」

「俺はまだ死にたくないお前はええとしても俺はまだ死にたない」

「オイコラ何か聞こえたぞ」

「いややわーもうギルちゃんったらもう耳あかんのちゃう?」

「んだと、」



がたん。


きしし、木の繋ぎ目が音を立てて、ぎぃいいい、古い車輪が停止を宣言した。

かさかさ。物音が微かに聞こえる。あと草とおひさまの匂い。あとちかちか。

ちかちかちかちかちかちか。



「……めんどい」

「えええええ頑張ってやー俺専門じゃないねんで」

「…でもよぉ手応えとか」



ねぇんだよいつもいつも。言いながら隣のモロコシ畑へナイフを3投。
モロコシ畑…?とうきびだっけ?何か違うのかあれ。

ざし、

畑ってつく場合だけとうきびなのか?じゃあとうもろこしはなんだ。

ざしざし、

モロコシととうきびの子供がとうもろこしか?…その場合どっちが女なんだ。

ざし。


まぁいいか。何だって美味い。

ざ、



「はいストップ。」



ぽん、肩に手を置かれた。そっちを見上げれば、困ったような安心したような、色黒方言古なじみの顔。



「もう死んでるやろ。」



見えへんけど。まぁお前が外す訳あれへんし。
ぼんやり視線を戻した畑の一角が赤くなってる気がした。…ああすまん、モロコシととうきびの愛の結晶を汚しちまった。



「…息子が…」

「………何や新しいフリか?一体どういうボケやねんそれ」



古なじみ馬鹿が隣で何やらうんうん言ってる。ああなんかよく判らねえけどごめんなとうもろこし…罪悪感が芽生えて来たぜ、ばすん。



…ばすん?



ゆら、視界が傾ぐ。
…何かアントーニョの馬鹿が叫んでる気がする。うるせえばーかんなに呼ばなくても聞こえてるよばーかばーか。

ぐるり、傾いだ視界が一回転。足はちゃんと両方地面に。

しかし真っ赤。太腿から何かごぷりと湧いて出た。



「ギルベルト!おま…っ」

「うるせえよ」



腰に寝かせた幅広の剣を引き抜く。蛮刀とかクックリ刀とか言われるやつ。よくわかんねーけど。馬鹿みたいな重みが腕に心地良い。

ぴっ、空を切るように前に構えれば、一体どこから、いや目の前のモロコシとうきび畑しかねーけど、からわらわら何か面倒そうなのが湧いてくる。


かっ。喉に何かが引っ掛かった気がした。





「く、は…っ、は、はははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!」





何かそのわらわらしたのに突っ込んで切る。切る、切る。したら切れなくなったから殴る。血糊べったりの刀は鈍器でしかない。殴る殴る。

ざぐどごがごくちゃぐしゅぶちゅっ!!!

皮とか骨とか目とか、うじゅうじゅしたもんが顔につく。鼻にもやけに鉄とゴミが混じったような臭いが刺さる。
その度に鼓動は波打って大きくなって。自分でも口角が切れ上がっていくのが判った。べろりと頬を舐めれば血の味。美味くねえし腹もふくらまねえ。


けど、いい味だ。


一旦ゴミから距離をおいて血を払う。まだ刀も使えそうだ。かっ、また喉に何かが引っ掛かって、




「美しくないわー」




カッ、高い音と共に、何かが隣を駆け抜けた。













「…いやいやいやいやいやいやいや」

「どや!美しいやろ!!」

「いやもうそういう問題じゃねえ」



いくら何でも乗りこなせるっていうか操れるって言ったって今このタイミングでそれはない。

人が折角愉しくなって来たっていうのに。舌打ちと共に吐き出せば、また困ったような安心したような顔。…何か、その顔は苦手だ。



「あ、そうか」



眩しい笑顔。ああそうお前はそっちの方が…じゃねえじゃねえ一体俺は何を。そこまで考えたら、襲い掛かってきた何かに気付くのに遅れた。



「こっちの方がええよな!」


ばっ。








がしーん。




…え、ええええええええええええええええええええ



「ちょ、ざっけんなテメェ降りろゴラアアアアアアア!!!」

「いややしー…お前は今俺の『車』なの」

「!」



耳元で真剣な声色を吹き込まれる。反射的に体がびくんと反応した、らもう終わりの合図。
足に数発、首元に数発。あとは腕をとられてよく判らない部分を押さえられて。もう身体の自由は利かなかった。

掌握完了。今からお前は俺の戦闘人形やから。頭の中で声が響いた気がした。


ぎちぎち、少し鈍いながらも、くるりと反転して輩の方へ向き直る。



「かかってこいやあああああああ!!!!」

「いやこのダサさ何とかなんねえのかあああオイイイイイイ!!!」



本質はどうあれ、どう見ても大の大人のしかも男が肩車です有難う御座います恥ずかしいに決まってんだろ!!!

そりゃそんな二人組に、かかってこいとか言われて逃げる奴もいねえ訳で。けどまぁこんな馬鹿やってても性能はピカイチ、操縦者の腕もピカイチ。負ける訳がない。



「遅いねんて」



たん、足が地を軽く蹴る。

くん、とまるで糸でも引くように俺の髪を引っ張る。
不思議と痛みは感じない。それどころか敵に蹴りがヒットした感触。その反動で宙に浮く。



「人間て飛べるんよ、知ってた?」



笑いながらまた髪を引く。ふわりと浮いた身体は自分のものである筈なのに、自分のものではない。それが不快ではないのが不思議だったりするが。

くい、再度引かれた髪に微かな痛み。いて、溢せば、え?と驚いた声と顔。
え、何で痛いんどこが?と何故か焦って覗き込んでくるアント…てちょっと待て。体離れてないか。



「あ。」



操術を解かれた俺の体はまっ逆さま。もちろんアントーニョもまっ逆さま。馬鹿か。


どがあぁん!!!


派手な音と共に着地。出来るか。



「いだああああああああ!!」

「が…っま馬鹿か!!なぁ馬鹿なんだろ!!?何で外した!」

「だって痛いとか言うからやろ!!何でやねん!」

「痛いもんは痛いっつって何が悪ぃんだゴルァ!!」

「お前髪短いから操縦しにくいねんボケ!!!」

「んだ……あ?」


気づけば、ぎゃんぎゃん騒いでいる間に他の奴らは何処かに消えたらしい。周囲に気をやっても、何も感じなかった。
何だよあんなにしつこかったくせに…まぁそりゃ滑らかに動く肩車男なんて見せられりゃ当たり前か。急に頭の温度が下がる。

あああ俺の操縦テクは世界一の筈やったのに…とがくり項垂れる色黒は無視しておく。安心しろ、人間を操れる阿呆なんてお前くらいだ、思ったが言わない。


てこてこと歩いて、ぼすん、また藁の上に寝転がる。血がついたけど気にしないことにする。
ああ気持ち良い。青い空に白い雲。あときらきら。



「そうや、瓶割れてへんかった?」

「おう」

「よかったわー…それなかったら明日の陽の目を拝めへんし」


瓶をひとつ手にとって傾ける。ちかちか、中の液体が揺れ動く度に目の前が光った。ふわふわの藁に包まれたこの深紅たちは、今回の依頼品、または配達品。



「…とか言って、あいつらが来たとき見向きもしてなかったじゃねーか」

「ん?だって後ろから来んのはわかっとったしな」



小石投げてのしてたやん。からりと軽快に笑いながら、小さくぴしゃりと手綱を打つ。

からりかたんかたん。

軽く速いものに変わった床の振動は、心地好い眠りを誘っていく。ふわりと吹いた風に任せて、目を閉じる。
柔らかい暗闇に、時折小さな光がちらついた。










きっとアンニョ(何て略称だ)はギルのことが心配なんです。良い奴。







+補足説明+

・『狂闘漢』…戦いにおいて最強最悪の強さと狡猾さを誇るもの。最終的に自分の中の狂気に飲まれちゃったりする運命にあったりなかったり。←←

・『操縦者』…自らが「乗り物」と判断したものを自在に操れるもの。ただ「操縦の仕方」が自然に判るだけ。なので、仕組みとかはよく判らんまま乗ってます。何かのれちゃった☆みたいな←


古い馴染みとか言っちゃったよ畜生自分で設定増やしてるじゃないk(((

何となく、英米と仏普西と墺伊とかいう組み合わせで最初生活してたんじゃないかな。にっさまは後で参加。

で、なんかバトル的なことがあって、みんな『異能』だからか意気投合?喧嘩友達?みたいな。

気付いたらあれ、なんか友達の友達はみな友達っていうか組織みたいになってね?ってなっていつしかみんな一緒に生活。男くさい生活ですねはぁはぁ。

で、何か色々雇われやってたらみんな怨みとかかっちゃうから、人数いて困ることねーか的なまとまりで何でも屋さん開業。仕事も効率いいし。

でもまぁ後腐れはなしな、っていう約束はしてるので出てくのは自由。の筈だけど妙な居心地の良さで気付けばみんなと過ごして2年目ですホント有難う御座いますお前ら足洗わないの?的なね。


誰か書いて下さい。(´∨`)←←
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日丸屋秀和様のサイト『キタユメ。』で連載されている、Axis powers『ヘタリア』をメインとしたファンブログです。
実際の国、原作者様、関係者様とは一切関係御座いません。管理人が勝手にハァハァ言ってるだけです。

絵を描いたり漫画描いたりしてます。
基本はギャグ。でも予告無く女性向けが頻繁に出没しますのでご注意をば。
とりあえず主張してみる
008 039058 141058  102030215k-frenk-ens
多すぎ笑
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