あれー

本当は雪崩れ込むはず（裏に行くはず）だったんですけど、途中でよく判らなくなったもの。

文です。米仏英もしくは米→仏英。

文を表に置くのはなんだか気が引けます。笑

うん、よし。



「フランス！大好きだぞ！！」



意味が判らない。









俺を好きなコイツとお前を好きな俺









目の前には、少しくすんだ黄緑色のソファ。その上に間抜けな苦笑いで座っているのは、大変不本意だが見慣れてしまった隣国の顔。

そしてその首に苦しいくらいに腕を回して締め付けているのは、


「フランス、聞いてるかい？」

「うん聞いてる、今日６８回目の愛の告白だろ」


ちゅっと音を立てて頬にキス。
そんな普段の関係からは想像もできない･･･甘ったるい恋人同士のような行動をとるのは、愛しい元弟分のアメリカだった。

･･･うん、状況が判断できない。


「･･････とりあえず、」

「え？」

「フランス、死ね」

「ええええ待って待って俺悪くない！！」


胸倉を引っ付かんだ腕をフランスが必死で剥がそうとする。
悪くないって？いやどう見てもお前が何かしたんだろいや羨ましいわけじゃなくて！

その状態から拳へと移行する前に、どん、と強い力で胸を押された。


「俺のフランスにひどいことしないでくれよ！まったく暴力的だな君は！」


むぅ、少しむくれたようにアメリカが言い放つ。
いつもの嫌味。だけじゃなかったよな今な。


「･･･フランス･･･」

「･･･俺だって不本意なんだよ･･･」

「死んでくれ･･･」

「坊っちゃん人の話は最後まで聞いて！！？」


うっせぇ何が人だお前国だろ！
全く持って関係ない言葉をつい勢いで発しそうになったが飲み込む。

ゴロゴロと猫のように、あるいは犬のように、フランスに頬を擦り付けてアメリカが纏わり着く。と眼鏡のフレームががりがりと当たるようで、フランスが少し眉を顰めた。
大の男が目の前でべたべたいちゃいちゃ。何があったんだって言うか何かあったのかそれすらも判んねえけどでも。


「気持ち悪ィ･･･」

「俺もそう思う」


呟きに帰ってきた返答は、これ以上ないほどげんなりとした隣国の声音。
そんな声久し振りに聞いたな、と頭のふやけた部分が思って、何だお前が原因じゃなかったのか、と冷静な部分が認識した。

男同士でいちゃこらしているのを見る趣味はない。っていうかこんなアメリカ気持ち悪い。


「気持ち悪いってどういうことだい？大体フランス、イギリスばかりと話してひどいよ！俺はこんなに･･･」

「アメリカ、お兄さんコーヒーが飲みたいな」


ぐちぐちと恨み言のようなことを言い始めたアメリカへ、フランスが笑顔をひとつ。
と、にっこり笑って「勿論。ちょっと待っててくれよ！」ぱたぱたとキッチン方へ駆けていった。


信じられない。あのアメリカが、他人の為に。


ぽかんとみっともなく口を開いたまま動けなくて、ここは俺の家だと突っ込むことすら出来なかった。